2019年4月5日金曜日

PTA会長が語るPTA活動を10倍楽しくする方法3 PTAって?

子どもが通う小学校のPTA会長になってしまった筆者が、PTA活動を10倍楽しくする方法を語るシリーズ第3弾。今回は入学式の挨拶についてです。

4月は入学式の季節です。入学式と言えば、PTA会長としての初仕事、来賓としての挨拶があります。今回は入学式の挨拶について深掘りしてみます。



フリー写真素材ぱくたそ

1.入学式の挨拶
2.式辞と祝辞
3.紙に書く?
4.何を伝えるか。


1.入学式の挨拶

4月から始まるPTA会長としてのお仕事。様々な会合に出たり、行事のたびに挨拶をしたりするわけですが、入学式の挨拶と言えば、一年で一番最初にある公式のお仕事です。この春に1年生になった子どもたち、2年生から6年生のお兄さん、お姉さん、保護者、学校の先生、来賓としてきている地域の方々―。様々な人がそのお話を聞苦ことになります。

何をお話しすればいいのか―。
僕もそうでしたが、悩まれるPTA会長さんも多いと思います。
そこで、ネットで「入学式 PTA会長 挨拶」と検索してみたら、出るわ出るわ。すごい数の挨拶例文がヒットしました。

ついでに本屋さんにも行ってみました。そしたらそこにもきちんと挨拶の例文集が販売されていました。中には、「明日でも間に合う挨拶例文集」なんてキャッチコピーがついていたものもあってびっくりしました。

うちの小学校では、歴代の会長さんたちがお話ししてきた内容が引き継がれていますので、挨拶のテンプレートがあります。こういうものを活用して上手に挨拶する内容を績みたてたいと思います。


2.式辞と祝辞

この役職を頂くまで、この言葉の意味の違いを考えたことはありませんでした。実は全然意味が違うんです。

式辞とは、入学式や卒業式など、学校の公式の行事で校長先生がお話する挨拶のこと。
そして、祝辞とは、来賓(PTA会長は来賓の一人)が式に際して述べる御祝いの言葉。

実は、歴代のPTA会長の挨拶には、「・・・・・・。これで式辞といたします。」との
文章が。これ、知らない人は完全にスルーしてしまいますが、知っている人が聞くとかなり恥ずかしいことになります。注意したいですね。


3.紙に書く?

ここは悩みどころでした。実は、このブログでも紹介した元アップルジャパン社長、山元賢治さんの講演会では、「人前で挨拶をするときに紙を見て話すのは日本人だけ」とお話されていました。

https://communica.co.jp/

このお話が無くても、昔所属していたJCでは1時間に及ぶ挨拶でも一度も紙を見ることなくお話することが求められていましたし、海外の要人の方たちも絶対に紙を見たりはしませんでした。このため、自分も挨拶をするときは挨拶原稿を読み上げるスタイルは絶対にとるまいと思っていました。

でも、ネットで調べたところ、学校には公文書保存義務というのがあって、たとえ来賓の挨拶といえど公文書なので保存する必要があるという記事がありました。そのため、挨拶原稿を読み上げるか否かに関しては、挨拶原稿を読み上げた上で、原稿を壇上に置いてくるべきとの意見が圧倒的に多くみられました。

それも確かに一理ある話です。このため、どうするか迷いました。


両方の意見を天秤にかけて、今回僕は原稿を書かない方を選びました。

理由としては、やはり原稿を読み上げるだけでは聞く人に言葉が届かないと考えたことが一つ。
学校という子供たちに限らず親も成長していく場で、原稿を読み上げるだけの自分が成長できるとは思えないこと。緊張しても・・・逆に緊張するからこそ自分自身の成長につながると考えたことが一つ。
そして、最後にグローバル化がより一層進む未来を生きる子供たちに、グローバルスタンダード(人前で挨拶するときに紙を見ない)で物事に取り組んでいる父親の背中を見せたいと考えたため。この3つの理由から原稿を書かないで挨拶することを選びました。


4.何を伝えるか。

その上で、何を伝えるかです。

新1年生には、おめでとうと小学校の楽しさを伝えること。
2年生以上の児童には、新しい仲間をよろしくねとお願いすること。
保護者には、子供の成長を見守るためにPTAを上手に利用してほしいというメッセージ。
地域の人たちには、これまで同様子供たちを見守ってほしいということ。
そして学校の先生には子供たちのことをよろしくお願いしますと伝えること。

これらのメッセージをなるべく短く、優しい言葉でお話したいと思います。

でも・・・・・・あ~~~。今から緊張してきた・・・。



ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2019年4月4日木曜日

F1バーレーングランプリに学ぶ「やるべきことにフォーカスすることの大切さ」

今日はこのブログではこれまで一度も触れてこなかった自動車レースのF1についてです。

2019年F1グランプリ第2戦、バーレーングランプリでは、フェラーリの新人ドライバー、シャルル・ルクレールがトップを独走するも、残り10周となってエンジンに異常が発生。1周5秒以上もペースが落ちたことから後続に次々と抜かれるも、運よく残り2周でセーフティーカーが入ることで3位表彰台を確保しました。一方、レースペースではフェラーリに劣ったメルセデスのルイス・ハミルトンが優勝しました。

このレースでは、思うようにならない現状にも感情的にならず、自分のやるべきことに集中した者に結果がついてきました。一方で、ままならない状況にフラストレーションを募らせたセバスチャン・ベッテルは、ワールドチャンピオンに4回もなったとは思えないほどの凡ミスで後退。本来なら優勝できたかもしれないのに5位に終わりました。



1.F1について
2.2019年の状況
3.レース展開
4.やるべきことにフォーカスすることの大切さ


1.F1について

フォーミュラ1、略してF1は、言わずと知れた自動車レースの最高峰です。1950年に始まり、1980年台にはホンダがマクラーレンと組んだ「マクラーレン・ホンダ」が
全17戦中16勝という圧勝劇を展開。さらに悲運の貴公子、アイルトン・セナなどの魅力あふれるドライバーが話題となり、日本には一大F1ブームが沸き起こりました。

しかし、その頃の僕はF1には全く興味がなく・・・。回りの車好きがF1の話題をしていても全然ついていくことができませんでした。

そんな僕に転機が訪れたのが1998年。大学生の時に留学したイギリスで、現地の友達から熱烈に勧められたことです。当時は車に乗るようになり、また、グランツーリスモをプレイしてたこともあり、車やレースについて興味・関心が高かった上、イギリスでは日常的に地上波で自動車レースを放送していました。

このため、1999年シーズンから熱心にF1を見るようになり、その後、地上波での中継がなくなり、さらにBSでの無料放送がなくなってCSでの有料放送になっても毎レース見続けているF1ファンです。

観戦を始めたころは、ミカ・ハッキネンが大好きで、マクラーレン・メルセデスを応援。フェラーリのミハエル・シューマッハとのバトルに熱くなりました。

その後、同じフィンランド人ドライバーのキミ・ライコネンを応援。2007年の大逆転でのワールドチャンピオンに興奮しました。

昨シーズンもテレビですけど全戦を観戦。この20年に渡る観戦歴は、平均年20レースとして400戦を観戦してきた計算になります。



2.2019年の状況

さて、そんなF1は年によって強いチームが次々と入れ替わり、2019年はシーズン開始前のテストでは、フェラーリが好調。過去5年に渡って最強だったメルセデスが1歩遅れているのではないかと言われていました。

また、去年トロロッソと組んでいたホンダが、今年はレッドブルにもパワーユニット(PU)を供給。トップチームと組んだことで優勝の期待が非常に高まっています。開幕のオーストラリアグランプリでは、マックス・フェルスタッペンがいきなり3位に入賞。ホンダ参戦第3期で初の表彰台を獲得しました。

一方、開幕前にはトップとみられていたフェラーリは、第1戦ではベッテルが4位でルクレールが5位。なんと表彰台も逃す結果になってしまいました。

このため、逆襲を誓ってこの2週間の準備を進めてきたフェラーリ。中東のバーレーンで行われた第2戦では、フリー走行から1、2を独占。予選でもルクレールがトップでベッテルが2位とフロントロー獲得していました。


3.レース展開

夜に行われた決勝レース。
ルクレールは、スタートではベッテルに比べて反応が遅いように感じたが、リプレイを見るとどうやら2速→3速→4速の加速が鈍かったみたい。すぐに2番手ベッテルに並ばれると、車をアウトに振って1コーナーへ。

ベッテルとの無理な争いはせずにすっと引くところはすごい。F1デビューしたばっかりの頃のハミルトンや、フェルスタッペンナラここで突っ張っていきなりリタイヤとかなってたのに。

逆にボッタスにも交わされ、3番手まで落ちてしまうけれど、何とかハミルトンの猛攻は抑えきって1周目を終えると、すぐさま2番手ボッタスに襲い掛かります。

中継のカメラも捉えきれていない2周目の1コーナーでボッタスに仕掛けると、続く2コーナーでボッタスを交わして2番手に浮上。そこからじわじわとトップベッテルに迫ると、6週目の1コーナーで、インを差さずにアウトから安全にベッテルを交わすとトップに躍り出ました。

この後は、至極冷静な走りで順調に後続とのギャップを築いていくと、1回目のピットストップ、2回目のストップもトラブルなく万全の状態でトップ独走。中継のカメラも映さなくなる万全の走りを展開です。まるで何度も優勝しているかのような安定の走りを展開します。

一方、ルクレールにトップを奪われたベッテル。レース後のインタビューでは車のバランスが悪かったと話していたけれど、なかなかペースが上げられない。とはいえ、後ろのハミルトンとのギャップは十分なはず。

しかし、2回目のピットインのタイミングでハミルトンがアンダーカットを仕掛け猛追。それまでのタイヤの摩耗に苦しんでいたのとは別人のような走りでベッテルに迫ります。2度目のピットストップを終えたばかりのベッテルの背後につくと、ゆさぶりをかけて熾烈なバトルを展開。

すると、焦ったのかベッテルはサイドバイサイドから単独でスピン!一気に順位を10番手まで落としてしまいます。正直、ベッテルのタイヤはハミルトンに比べて新しく、まだ十分に熱も入っていなかった可能性があるので、ここは焦らずとも良かったのに。

レース後半まで我慢していれば、飛ばしていたハミルトンはタイヤの摩耗に苦しんでペースが落ちたはずなので、そこでじっくりと勝負ができたはず。なんといってもこのレースのフェラーリは直線でかなりメルセデスより速かったし、DRSの効果がものすごく大きかったので、焦らずじっくりと走っていればハミルトンの前でゴールできたと誰もが思うレースでした。

フェラーリの1,2フィニッシュが無くなった・・・と思っていたレースはここから思いがけない展開を見せます。残り10周のタイミングでルクレールのエンジンに異常が発生。それまでより1周で5秒も遅くなってしまいます。6気筒あるエンジンの1気筒がうまく燃えていなかったみたいで、最高速も60km位遅くなり、残り数周のところでハミルトンが申し訳なさそうに抜いてトップに。

さらに3番手ボッタスにも抜かれ、このままいくと4位フェルスタッペンにも残り2周のタイミングで抜かれそう。せっかくの初優勝が目前に迫っていたのに、表彰台も逃してしまうかー。と思った先に、もう一つのドラマが。

ルノーの2台がトラブルで緊急ストップしてしまいます。この2台の撤去の為、セーフティーカーが出て追い抜き禁止に。このままチェッカーフラッグを迎え、何とか3位でゴールしたのでした。



4.やるべきことにフォーカスすることの大切さ

まさかの展開が何度も起きた今回のレース。そこで明暗を分けたのは、自分のやるべきことにフォーカスし続けた人とそうでなかった人との差でした。

優勝したハミルトンは運が良かった?もちろんルクレールのミスは運の部分ですが、それを言えば2番手を走っていたベッテルにもチャンスがあったはずです。今回のレース、メルセデス2台のペースはフェラーリの2台と比べて明らかに遅かったです。

にもかかわらずベッテルをパスできたのは、勝負のポイントを決め周到に準備していたから。1回目のピットストップを終え、第2スティントを走っていた時、ハミルトンはタイヤの摩耗に苦しみペースが上げられない中、無理な走りをやめ我慢のレースをしていました。3年前、ニコ・ロズベルグとタイトルを争っていたころにはタイヤがきつくなるとすぐに無線で泣き言を言っていたのがウソのようです。

そして、2回目のピットストップで勝負に出ます。アンダーカットを仕掛けると、第3スティントの後半にペースが落ちるリスクを取ってプッシュを続けます。反応したベッテルもピットに飛び込みタイヤ交換をするものの、予選並みの猛プッシュをしたハミルトンはベッテルの背後につくとバトルを仕掛けます。

ハミルトンにすればここで何としても前に出て、あとは何とか抑えきって2位を目指す―。これがこのレースで最大限得られる成果と考えていたことでしょう。2位を目指して最善と思われることをする。我慢と集中。

一方のベッテルはこの週末、ルクレールにポールも取られ、レースでも差をつけられてフラストレーションがたまっていたんでしょう。冷静に考えればたとえ一度抜かれてもレース後半に勝負できることがわかっていたのに、考えられないようなところで単独のスピンをしてしまいます。去年トップを独走していたのに単独で飛び出してリタイヤしたのと同じような自滅。

自分のレースに集中することよりも、対ルクレール、対ハミルトンと、他人との比較で心を乱し、するべきことにフォーカスしきれなかったからこそのミスだったと思います。

そして、悲運のルクレール。確かに、トップを独走していてのトラブルは不運としか言いようがありませんが、そこでも心を乱すことなく、ピットと何度も無線でやり取りを行い、自分にできる最善のレースを展開します。ハミルトンに抜かれる時もボッタスに抜かれる時も、無駄なバトル、無駄な抵抗を一切せず、すぐに後ろについてスリップに入り少しでもペースを上げようとする走りを続けていました。

その努力があったからこそ、ルノーのトラブルでセーフティーカ―が出た時、フェルスタッペンに前にいられました。無駄なバトルをしてペースが落ちていたら、この日は表彰台にも登れなかったはずです。

日々、僕らが仕事をしている上でも、自分ではどうにもならない不運や、限られたリソースしか与えられないのに大きな成果を求められることが多々あります。この時、状況に対する不満を述べ続けているか、限られた状況の中でも最善を尽くしているかで、最終的な成果が大きく変わってきます。こうしたことを実感したことがある人は多いと思います。

会社の上司がダメだ。お得意先がわがままだ。不満を述べる理由には事欠きません。けれど、そうした中でも自分のできることは何かを常に考え、考えられる限り最善の努力を続けることの大切さ。

明暗を分けた今回のレースで、21歳のルクレールの走りに勉強させられました。
残念だったけど、初表彰台おめでとうルクレール。フェラーリのことは一度も応援したことが無かったけれど、君のことは応援したいと思ったよ。次のレースでの優勝を願っています。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。