2019年1月1日火曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~⑨

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録⑨

レース当日の朝~スタート


朝4時起床。

本当ならばレーススタート時刻の4時間前には起床して朝食をとるべきなのだが、出張から1000kmドライブの疲れを取ることを優先し、レース3時間前に起床。

朝食を買いに近くのコンビニに行った。
・・・というのも、ホテルの部屋には冷蔵庫が無く、弁当を蒸し暑い夜の室内で保存しておく気になれなかったため。さすが、1泊3500円の宿。

ところがここで大きな問題が発生。

コンビニが開いてない!

なんと、米子駅前のコンビニは、朝7時オープン!このため、朝4時半に行ったのだが開店前でやっていなかった。
確かに前日にチェックしていなかったのが悪いんだけど、まさかねぇ。7時~11時まで開いてるって店名のコンビニがその時刻通りにしか営業していないなんて想像の外。

仕方なく、宿を挟んで反対方向にあるコンビニまで片道15分かけて歩き、ようやく朝食を買えたのは5時前。十分に余裕をもって準備をしていたはずが、いきなり時間が無くなった。

ちなみに朝食は、ツナとおかかと梅干のおにぎりを1個ずつで計3個。これに飲むヨーグルトとバナナ、スポーツドリンク。計約900kcal。

栄養士ではないのでこの食事がいいのかどうかはわからないが、炭水化物とクエン酸、乳製品を取ることは心がけた。

これは、ロングのレースは12時間以上に及ぶため(自分の想定ゴール時刻で考えると13時間半は動き続ける)、純粋なエネルギーとしての糖類、疲れにくくなるクエン酸、そして、内臓が弱ると聞いていたので乳酸菌飲料を摂取しておくべきとの想定。

他のブログではもっと立派な理論に基づいた食事内容が記載されているんだろうけど、結論から言うとこの食事で何の問題もなかった。


さて、本当は30分くらいかけて食事をしたかったのが、わずか10分ほどで食べ終え、荷物を車に積み込み会場に出発。5時すぎに出て5時半ごろ会場近くの駐車場に到着もすでに満車。会場から近い順に埋まっていくとは聞いていたが、他の駐車場も混み合っていると判断し、一番遠い駐車場に止めることに。

その判断は間違ってなく、すんなりと駐車できた。荷物を抱え自走してスタート地点に移動する。途中、第2、第3駐車場付近を通ったが、駐車場付近は渋滞していて、結局もっとも遠い駐車場に止めることになる人でごった返していた。

会場には6時前に到着。バイクラックにバイクをセットし、トランジットエリアに荷物を置く。開会式で配られるトランジットバックは3つ。今回は初参加だったのでわからなかったんだけど、このうち1つにはゴール後の着替えを入れて預けなければならなかったらしい。そうでないと、ゴール地点→スタート地点へのシャトルバスの中で、汗でデロデロになった状態で席につかなければならず、かなりの迷惑をかけた模様。

ただ、僕はその事実を知らなかったので、スイム用に1袋、バイク用に1袋、ラン用に1袋と勘違いして、それぞれの袋に必要な荷物を入れてセットしてしまった。
本当は、バイク用の袋にバイクセットを準備し、スイムアップ後のウェットスーツ他のスイム荷物はこの袋に片付け。ランの時は、ラン用の荷物を全部出して着替えた後、バイク用の荷物をこの袋に入れて片付けるのがセオリーだったみたい。

そうすると預ける荷物に袋1つを確保できるので、帰るときに有効活用できるとのこと。長年やってる大会なので、皆わかってること前提に話が進んでいたけど、これ、初めて参加した人にはわからないよ(僕見たいな凡人には)。

今後、皆生大会に出る人は知っておいた方がいいと思うので、共有します。

ロングの大会だけあって、スタート前には色々なサービスがある。中でも受けたのは、キネシオテープを貼ってもらうサービス。不安な個所があるとなんと選手はタダで貼ってもらえる。

僕は膝と足裏のアーチ、それと肩と腰、なんなら大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)、ふくらはぎに不安があった(・・・ん、ほぼ全部なんじゃない・・・?)

このうち、足裏と膝はバイク→ランのトランジットでテープを貼るべく準備している。ふくらはぎは気合いで何とかすることにして、腰と肩にテープを貼ってもらった。
汗で滑りやすくなるので、滑り止めのスプレー持参でサービスを受ける。

これ、マジでいい。症状を聞いて施術してくれる方々は皆プロフェッショナル。ちょっとテープを貼ってもらっただけで、肩の可動域は上がるし、腰も痛くなくなる。

もちろん、泳いだ後にはがれないの?という不安はあるものの、滑り止めテープの力は絶大で、レース中、10リットルを超える汗をかいたにもかかわらず、この時貼ってもらったてーぷがはがれることはなかった。


自分の中では、今できるすべての準備を整え、スイムスタート地点にむかう。
朝7時前というのに気温は28度超え。当日、36.9度まで上がった、暑い熱い一日が始まった。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

人生、曇り時々晴れがいい。




2018年12月31日月曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~⑧

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録⑧


開会式~前日準備


開会式会場は何と2000人入る大ホール。米子市の人口が14万人くらいと聞いていたので、山形県内のどこのホールよりも立派なホールに驚愕した。

とはいえ、お昼時に着いたので、目の前のイオンに入っているお店で食事でもしようと、中にはいってみると・・・。

食べる場所が全然ない!サーティーワンアイスクリーム、ミスドは入っているが、肝心の食事処が全然なかった。仕方ないので、回りを歩いて調べてみても、ランチをやっている居酒屋すらない。
みんな、どこでご飯食べてるんだ?

仕方なく駅まで歩く。駅に隣接する食堂がようやくやっていたので、ここでうどんを注文。結構いい値段にうーん・・・。

気を取り直して開会式会場へ。会場内はまともに前に歩くのも難しいくらいの人の波。結構並んで受付を済ませた後、各種ブースを見て回る。



ランでの腰と膝に不安を抱えている自分としては、何かいいサポーターがあればと思っていたら、腰の疲労を軽減する腰ベルトの試着ができるとのことなので試してみる。つけてみると確かに劇的な変化を感じた!すごい!ここまで変わるなんて。

感動して価格を聞いたら約1万円。チーンという音が聞こえる気がした。
ひきつった笑顔で丁重に返却して別のブースへ。でも興味ある方、また、お金ある方ぜひ一度購入してみてはいかがでしょうか。コラントッテX1腰ベルト。

結局買ったのは(買えたのは)、エナジーバーの5本セット、1000円のみ。
これは、どこかで買わないといけなかったので、ちょうど良いと思って購入。
このほか、登録キットには粉飴なども大量に入っていたのでありがたく使うことにする(粉飴はちゃんと使い方を読んでおくべきだったと知るのはレース中)。





2000人が入る大ホールで行われた開会式は全員参加が義務と書いてあったので、まじめに受けたものの、参加できなかったからといってDNSになるわけではなさそう。直接話を聞いたわけじゃないけれど、マーシャルの方々が「あと〇〇人来てないけど連絡ついた?」「最悪明日の登録になっても仕方ないか・・・」などと話していたので、間違いはないと思う。

開会式には、知事をはじめ地元の国会議員も多数参加。挨拶が続いた。
仕事柄こうした挨拶を聞く機会は非常に多いので、お国柄の違いなどと非常に興味深かったが、一般の人たちにとっては、とても苦行の時間だったと思う。
それくらい挨拶は長かった。

            

その後、競技説明が行われた。

審判長?が軽妙な話し方でルールを説明していく。両肩にゼッケンを黒の油性マジックで書くこと―とのルールについて説明した時、審判長自ら「半袖や長袖のウェアを来ている人の場合、ゼッケンの数字は走っている間は見えないので、このルールに実効性はないんだけど、冬になってゼッケンの数字の形に日焼け跡があったら『ああ、夏に皆生のレースに出たな』って思い出すでしょ。第一回からのルールなので、皆さん、一応書いておいてください」と言っていたのが印象的だった。

毎年話しているだろう内容だと推測されたが、初めて来た人にとっては非常の新鮮。ああ、こういう人たちに支えられて大会が40年近く続いているんだなと実感した。

開会式終了後は会場の下見に出かける。開会式会場からスタート地点まで5kmくらいある。シャトルバスも出ているみたいだけど、こういう時に車があるというのは便利だ。いつでも好きな時に向かうことができる。




スタート会場は皆生温泉の海水浴場。海から上がってからバイクラックまでのトランジットエリアは結構距離がある。着替えを含めると10分くらいのトランジットタイムがかかると聞いていたが、確かにウェットスーツを脱いで、バイクパンツに着替え、バイクウェアを着て・・・となるとそれくらいかかるかもしれない。もちろん速い人は3~4分で終わるんだろうけど。

バイクコースも下見したいけど、残念ながらこれから140kmも走る気にはならない。翌日用の買い物を済ませて宿に戻った。

宿は予想通りというかなんというか、宿泊客のほとんどがレース関係者みたい。おじさんとおばさんが2人でやっているこちらも年代物のビジネスホテル。フロントで案内された駐車場に行ってみたら別のお客さんがすでに駐車していて止めるところがない。

仕方なくおじさんに説明すると「そんなわけはない」と怒鳴られる。なんで客なのに怒られているのかわからないままおじさんと一緒に駐車場に。すると「車体を半分車道にはみ出す形で止めれば止められるだろう」という。

おいおい、それじゃ警察に切符切られたときどうするんだというと、現地の方言で早口でまくしたてられたが、正直何を言っているのかわからない。それを伝えると今度は「こんな簡単なことがわからないなんてお前はなんて馬鹿なんだ」と再度怒鳴られる。

いやいや、わからないのはおじさんの方言であって、標準語で話してほしいんだけど・・・と堂々巡りになっていたら、同じ駐車場内に止めていた別の選手の方が、見かねて自分の車を少し動かすから空いたスペースに止めたらいいよと言ってくれた。

心優しい選手に感謝!レース当日も感じたが、こういう方が本当に多かった。お互いに親切にしようとしている姿がたくさんの人から感じられた。

宿のおじさんの態度も、ここまで突き抜けて理不尽だと腹も立ってこない。一種外国に旅行に行った際に感じるような寛容さで受け入れてしまった。そうでなければこちらも腹が立って大変だったと思う。

夕食は、回りに居酒屋がたくさんあったけれど、さすがに行く気になれず。スーパーで買った弁当と総菜で済ませて9時前に早々に床についた。


ここまでお読みいただいてありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2018年12月30日日曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~⑦

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録⑦


7月13日。

山形は朝からまずますの天気。日差しもそれほど強くなく、暑すぎない。
朝から晩までの長距離ドライブをするには良い天気だ。

朝、学校に行く子供たちを送り出した後、自分も出発。本当なら早朝6時くらいから出かけた買ったけれど、前日まで出張で札幌にいっていて、帰宅できたのが夜の11時。
そこから荷造りを始めて風呂に入り、ようやく床についたのは夜中の1時になってしまった。

サラリーマントライアスリートのつらいところだが、こればかりは仕方がない。それでなくても土曜日のイベントの設営を同僚に任せてきているので文句も言えないし。

何やかやあってもようやく9時半ごろ、山形を出発して国道13号を南下。南陽市から国道113号に入り、小国町経由で新潟を目指す。

新潟でも国道7号をひた走り(高速に乗るか最後まで迷ったものの、結局下道で行くことにした)、
夕方6時すぎ、富山市を抜けたあたりで夕食。一人カーボナイズと称してラーメン屋で夕食。
朝家を出て以来、誰ともしゃべっていない。

約9時間の運転で結構体中がこわばっている。だが、今日の目的地はここではない。
明日、できるだけ下道で行くためにも、今日のうちに距離を稼いでおきたい。

食べ終わるとすぐに出発。帰宅ラッシュの国道は非常に混んでいて、なかなか前に進めない。ようやく石川県に入ったのは完全に日が暮れてから。コンビニでの休憩中、本日の宿をどこにするか検討し、webで予約を入れる。

福井市内に一泊3000円という格安のビジネスホテルを発見。ポイントを使って支払は実質0円だ。頑張ってあと70kmほど走ることにした。併せてガソリンも給油する。さすがに片道1000km。18年前の車ではノンストップで行けない。今のプリウスとかならいけるのかもしれないけど。

JR福井駅からほど近い宿には夜11時過ぎに到着。実に14時間を(途中休憩あったとはいえ)運転してさすがに疲れた。考えてみたら前日も5時間弱しか寝ていない。

宿はやはりというかなんというか、想像していた通りの年代を感じさせる作り(最大限の賛辞)。
ベッドはかび臭く、エアコンは窓付けでオンにするとガオンガオンとよくわからない轟音を立てる。夜中にこの音はとなりの部屋に迷惑ではないか?とは思うが、部屋の中は蒸し風呂のような暑さだし、ごめんなさいを言ってしばらくつける。

本当は湯船につかりたかったが、部屋付のバスはシャワーのみ。軽く汗を流して早々に床についた。


翌朝。
望外によく眠れて、すっきりと朝5時半に起床。何といっても今日は午後2時からの説明会に出ないといけない。朝食付きのプランながら、朝ご飯は7時過ぎにならないと出ないとのことなので、泣く泣くコンビニで朝食を買う。

次いで、とうとうここで明日のレースに備えて高速に乗ることにした。下道だと残り350km。高速だと残り450km。100km余計に走ることになるが、下道が混んでいた場合、最悪送れる可能性がある。さらに、平均50kmで走れたとしても7時間のドライブは、さすがに翌日のことを考えるとよくないだろうと思い(すでにこれまでの移動の仕方も問題があるが・・・)、苦渋の決断(+5000円の出費)だった。


朝6時に出発して高速に乗ったのが6時半、そこからは快適なドライブに。
途中片側1車線になるところで遅い車の列に引っ掛かり、時速60kmでのろのろ運転を強いられた以外は信号なしのノンストップ!さすが!高速最高!!

出発から5時間足らずで、決戦の地、鳥取県米子市に到着した。


車から降りたってすぐに思う。暑い。これは厳しい戦いになりそうだ。


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人生、曇り時々晴れがいい。

2018年12月29日土曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~⑥

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録⑥


ぎっくり腰から1週間。

ようやく運動を再開した。

最初は3種目の中で最も腰に負担が少ないバイクから。30kmちょっとの距離を1時間半くらいかけて走る。

特に腰に問題はない―。

ということで、ここから本格的に運動を再開した。翌日も2日連続のバイク練を65km。
ジムで筋トレとストレッチ、スイムと進めたのち、ようやくランの練習も再開。

仕事で動けない日もあったものの、6月は16日間を練習に費やした。週3~4のペース。

月刊走行距離は、5月がスイム1.1km(やばい)、バイクが329km、ランが49km。
ぎっくり腰で走れない週があった中、このくらいが限界か。

6月は、スイムが8.8km、バイクが252km、ランが75km。
スイム練習がぼちぼち本格化したほか、フルマラソン対策としてのラン練習が多くなった。

食事面にも気を遣い、ビールの消費量も減らした結果、2か月で体重が5kg減。体脂肪率も5%減少した。明らかに体が軽くなった実感がある。

もちろん、こんな練習量を公開しておいおいという突っ込みたい人もたくさんいると思う。だけど、このくらいの練習量すらなかなかできていない、もしくは同じくらいの練習量しかできていないので、大会出場をためらっている人もたくさんいると思う。

多くの人たちは、十分な練習が積めたらレースに出場使用と考えるみたいだけれど、これは発想が逆だと思う。レースに出るための十分な練習などというものは、結果を出さなければならない事柄が無ければモチベーションが続かない。

モチベーションが続かなければ練習も十分に積めず、結果レース出場は先延ばしになる・・・の負のスパイラルに陥っていつまでたってもレース出場はかなわぬ夢になってしまう。

少なくとも、生来の堕落癖のある自分にはこうなることが目に見えている。

ただ、逆に無茶な目標に対して何とか帳尻を合わせるのは得意(これもダメな努力の仕方だとは思うけど)なので、今回の無謀とも思えるチャレンジを敢行した。

やはり、ニンジンがぶら下がっていないと走り出せないし、そのニンジンは「おいしいこと」よりも「できなかったらやばい」ことの方が何倍もエネルギーを持っていると思う。

そんなこんなで、何とかモチベーションを保ちながら練習を続けたが、それでも練習量はだんだんと落ちて行った。仕事が本格的に忙しくなった7月はなかなか思うような練習ができず、結果として疲れを取る形で本番を迎えることになった。

モチベーションの源となるニンジンにも賞味期限があるということか・・・。d


7月13日、いよいよ鳥取県に向けて出発した。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

人生、曇り時々晴れがいい。

2018年12月28日金曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~⑤

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録⑤


トレーニングを始めて2週間。

順調に体重が落ちてきていた。


最初の1週間で2kgの減量に成功。次の1週間はほぼ横ばいだったが、確実に筋肉がついてきている。筋肉は脂肪より比重が重いから、体としては締まってきたはず!
はじめは30回しかできなかった腹筋も、20回2セットをこなせるようになってきた(微々たる進歩!)

でも、こうしてちょっとしたことができるようになることが気持ちいい。
少しずつではあるが前に進んでいる実感がある。

2週間の練習量は、Swim2km(やべえ)、Bike200km(結構乗った)、Run30km(自分としてはまずます)。
このほかジムでの筋トレを2回。日々の補強練習は続けている。

順調に来ていた練習。しかし、落とし穴が待っていた。


5月20日。
この日は、朝から薪割り。我が家の冬を暖めてくれる薪ストーブにくべる薪を作っていた。
我が家で作る薪は、直径が40センチほどの大きさの木を使う。玉切りしたものを薪割り機に乗せるだけで一苦労だ。
1棚分ほどの薪を作ったところで、そいつはやってきた。

鈍い痛みが背中から腰にかけて走る。最初は気のせいかと思った。しかし、作業を続けていくと徐々に痛みが増してくる。
・・・来た。来てしまった。いつか来ると思っていた天敵のぎっくり腰だ。

すぐに整形外科に行った。先生からは「軽いぎっくり腰ですね」との診断。やっぱりだ。

軽いは言え、立っていることはもちろん、あおむけに寝ることもできない。
理学療法士の指導を受けながら、診察初日からリハビリを始める。

ここの整形外科は、スポーツ選手に特化したサービスを提供していて、部活でけがをした中高生たちがたくさん来ている。そんな子供たちに交じって40過ぎたおっさんが腰をイテテテ・・・とか言いながら伸ばしている光景は、小さいころにあんな大人にはなりたくなかった姿そのものだった。

ここで腰と、2年前に肉離れした左のふくらはぎのリハビリを行う。

腰のリハビリは、あおむけになって骨盤の脇から(腹斜筋と骨盤の間のくぼんでいるところ)親指を5センチくらいめり込ませてインナーマッスルをほぐすという荒業。痛い上にこんなんで大丈夫?と思っていたら、ほんの5分ほどであおむけで寝てても腰が痛くないくらいに回復。すげぇ・・・と感心した。

さらに、ふくらはぎは変な治り方をしてしまったため、筋肉が凝り固まっていてちょっとした疲労で金断裂を再発しかねない爆弾となっている。この凝り固まっているところをゴリゴリとされ、激痛に悶絶しながら治療を重ねること1週間。

ようやくトレーニングを再開できるようになった。


ここまでお読みいただき、ありががとうございます。

人生、曇り時々晴れがいい。

2018年12月27日木曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~④

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録④


トレーニングによって心が軽くなったからといって、体も軽くなったわけではない。
翌日にはしっかり全身筋肉痛になっていた。

とはいえ翌日は会社が休み。まずは長時間運動をし続けることに慣れようと、バイクにまたがった。


2か月間でロングのトライアスロンのレースを完走する体を作るために、トレーニングの柱と考えたのは3つ。

・体幹を中心とした筋力アップ(バイクの登坂力、ランでの正しい姿勢の維持)

・LSD(Long Slow Distance)をメインとした持久力強化(決して無理をしない運動強度)

・柔軟性の向上(けがをしない)

まずは、根本的な筋力不足が考えられる。昔は蔵王お釜までのヒルクライムを練習に取り入れたこともあったが、今では蔵王温泉にすらたどり着けない自信がある。
また、埼玉県までバイクで往復していた持久力もかけらもないはず。
さらに、そうした中で無理な運動を行えば、必ず疲労がたまりけがにつながる。

これらの課題を解決するため、筋トレを中心としたジムでの練習を週1回。
バイクでのLSDを週1回(会社が休みの日でないとなかなかできない)。
5km~10kmのラン(こちらもLSD・・・と言えるほどの距離は走れないのでJOG程度)を週2~3回。
計週5回の練習で、1週間の練習時間を10時間以上と設定した。

この練習量は、もちろん一線級で活躍している選手にしてみれば、リカバリー期間のメニュー量だろうし、エイジの強豪選手から見たら鼻くそみたいなものなのは百も承知している。

しかし、運動を全くしていない人がいきなりライ〇ップに行った程度にはボディメイクできるはず。
何より、最初に無理をしてきつくてモチベーションが続かなかったり、けがをして走れなくなる期間が出るのが致命傷だ。今の1週間は本当に貴重な時間なのだから。

こうしてみると、仕事の忙しさにかまけて漫然と過ごしてきたこれまでの日々が、なんと時間を無駄にしていたことだろう。こうした気づきを得ただけでも皆生に申し込んで良かったと感じた。


さて、練習2日目のバイクは、平地を中心に72km。途中の休憩も入れて約3時間。平均時速は24kmほどだった。自宅につくと同時に間髪入れず2kmのショートランに出る。

トライアスロンをやっている人なら必須のクロストレーニング。本当は10kmくらい走りたいんだけど、体力的にこれが限界。ふくらはぎがプルプル言ってて今にもつりそう。

その後柔軟をして練習終了。得意のバイク(自分の中では)。いきなりでも70キロ以上乗れた。
皆生のバイクはロングとしては短めの140km。この日の練習のたった2倍の距離でしかない。

あれ、全然行けるんじゃない?

たった2日間練習しただけで、すぐに調子に乗ってしまう。
そんなに甘いもんじゃないことに気付いたのは、2週間がたってからだった。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2018年12月26日水曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~③

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録③



たった2か月のトレーニングでロングのトライアスロンのレースに出るまで。


コンビニに皆生大会の参加料を支払い、これで後戻りはできなくなった。

しかし、支払を終えてから皆生大会まで2か月ちょっとしかない。
何度もいうけれど、この冬はろくなトレーニングもしていないので、これまでの筋肉貯金もない。
さらには、前の年まで5年間、運動とは無縁な生活を送ってきたこともあり、ろくに走れないことは分かっていた。

身長173cmに対して体重は78kg!晩御飯食べた直後には79kgを記録していた立派なメタボ体型の姿が、鏡の中から現実をつきつけてくる。

そのため、2か月の間は、いかに効率的なトレーニングを積んでいくかが重要になる。
トレーニングの量はもちろんだが、質を重視しなければとても体が仕上がらない。

しかも誰かにコーチをお願いしているわけでもないので、すべて、自分一人で自分の体と対話しながら進めなければいけない。
このため、ネットでロングのトライアスロンのレースに出るためのトレーニング方法を調べに調べ
まくった。

・・・その結果。



2か月で出るなんてアホすぎることが判明した。


ネットを検索すれば、数多くのトライアスロンのトレーニング記事がヒットした。
しかし、そのどれもが、ロングに出るには1年間は準備期間が必要と書いてあるし、半年間は本格的な「トレーニングを始めるための」準備期間に充てるべし・・・と言ってある。

2か月で出ようなんて人がいないため、そもそもそんな記事もトレーニング方法も書かれていない。

仕方ない。自分自身のこれまでの体験、自分の体との対話を繰り返していくしかない。

5月1日、まずは会社が法人会員になっているために、月4回までならタダで利用できるスポーツジムに行って、一人で現状把握に行った。

エアロバイクで約20分。一応、画面の表示上は10km走ったことになっている。
10分を過ぎたあたりから滝のような汗が流れ出る。
その後、ストレッチをしてランニングマシンに。時速9kmに設定して走り始めるが・・・2kmで息が上がった。3kmで腰が落ちてきた。何とかだましだましやって4kmで挫折。この間約30分。

想像してはいたけれど、想像以上にダメダメな自分の体にびっくりした。

練習を開始して約1時間。本当はこの後、スイムの練習をしたかったのだが、そんな気力はどこを探してもない。仕方なく、体のケアを兼ねて、きわめて軽い負荷での筋トレを行った。


この、軽い負荷での筋トレは、個人的には体のバランスを整えるのに非常に効果的だと思っている。もちろん、腹筋や背筋等、体幹の筋肉を鍛えるにはある程度負荷をかける必要があるが、僧帽筋等肩回りの筋肉や、首の筋肉、関節回りの筋肉等は、そこに筋肉があることをしっかりと意識して動かすことで、体の状態をより深くしることができるようになるし、色々な体の動きをするときに、どのように各部の筋肉が動いているのかわかるようになる。

何より、血流が良くなるので、肩こりや腰痛には効果覿面(あくまで個人の感想です)。
ストレッチと筋トレを兼ねる動きを行って体をいたわると、ぜいぜいと呼吸していた時は絶望的な気持ちになっていたのが、汗とともに憑き物が落ちたように心が軽くなっていた。

やっぱり体を動かすと気持ちいいよね。



ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

曇り時々晴れがいい。