2019年2月20日水曜日

山本賢治さんの講演会に参加してきました2

前回の更新から間が空いてしまいました…。
先週末に大きなイベントを主催していて、そちらの忙しさにかまけていたのですが、ブログを続けるという覚悟が足りませんでした。


そう、今回は覚悟のお話。

山本さんは、覚悟108という本を出されています。この中には、リーダーに必要とされる108の覚悟が6つの要素に分けて説明されています。

それが、Mission, Wisdom, Competency, Vision, People, Communicationの6つ。

最初の3つの要素がリーダーとしての個人(Personal)に必要な要素とされていて、残りの3つが組織や企業の中のリーダー(Corporate)として必要な要素についてまとめてあるということです。そして、それぞれ6つの要素の中に18個の覚悟が含まれています。

その内容については、買って読んでいただくとして(私は即アマゾンで購入しました)、私が強烈に感じたことは、「今の自分がいかにぬるいか」ということでした。

山本さんはおっしゃいます。
「会議を開いて一度も発言しないのは日本人だけです。講演会を開催して後ろから席に着こうとするのは日本人だけです。そして、講演会の時に寝ているのも日本人だけです」

言われた3つのことは、自分も非常に当てはまると感じました。高校生の時なんか、学校で開催された講演会は寝る時間だとばかり思っていました。

海外では、会議の時は誰もが発言しようとするし、講演会も最前列から埋まっていくそうです。そして、皆が講演する人の話を自分のものにしようと熱心に耳を傾けるそうです。

確かに、学生の時にイギリスの大学に行ったときは、そんな感じでした。ディスカッションやディベートの授業でも、積極的に発言しており、日本人の私は、もっともっと自分を持って前に出ていかなければならないと感じていたことを思い出しました。

しかし、社会に出て約20年。

私も日本人の悪しき習慣に頭まで使っていました。家に帰ればビールをかしゅっとやってTVを見て寝る。運動をやめていた時期も長くありました。そして何より、何かを学ぼうと主体的に動いていた時間がとても少なかった。

山本さんはおっしゃいました。
「私は帰国子女でもありませんし、留学経験もありませんが、ネイティブに舐められない英語でコミュニケーションしています。海外では3か国語を話せる人が当たり前にいます。私の塾でも英語を教えていますが、一日10時間以上勉強していない人には来てほしくありません。雰囲気が悪くなりますから」

そう、留学経験もなく、外資で働き始めてから本格的に英語を学んでいらっしゃって完璧な(私が聞く限りでは)発音でお話しでした。

また、私の知るイギリス人は7か国語を話せていました。

そして、私は1日何かを10時間以上続ける「学び」を全くしてきませんでした。

これら、今の私からすると「すごい」とか「できなそう」といったことの数々を、「当たり前の日常」として実行し、その時その時描いた目標を一つ一つ達成してきたからこそ、潰れかけたアップルを立て直し、アップルジャパンを1兆円企業にできたのでしょう。

そう、山本さんは強烈な覚悟を持って物事に当たり、そして、自分を貫き通し続けてきた「今」があり、だからこそ、穏やかな話し方でありながらその言葉が強烈な響きを持っていたのでしょう。

この覚悟、5日間のブログ更新が滞っていた時に、早速抜けておりました。

その瞬間に沸騰したモチベーションは、火にかけ続けていないとあっという間に常温になってしまいます。

山本さんの公式HPから購入した覚悟108、早く来ないかな。繰り返し読み続けて「熱」を加え続けたいです。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

人生、曇り時々晴れがいい。

2019年2月14日木曜日

山本賢治さんの講演会に参加してきました1

山形にこんな大物が来るとは―。


2月12日、元アップルジャパン社長で、現COMMUNICA代表の山本賢治さんの講演会が山形市で開かれたので、参加してきました。

1.山本さんて
2.主催したのは
3.知らないことを知らなかった
4.ちなみに調べました。


1.山本さんて

僕もプロフィールを見るまでは存じ上げていなかったんのですが、山本賢治さんは大学卒業後、日本IBMに入社。その後、外資系企業でキャリアアップを果たされ、42歳(?誕生日がわからないので41歳かも)の時にEMC日本法人副社長、43歳で日本オラクル専務、そして、45歳でアップルコンピュータのバイスプレジデント兼アップルコンピュータの日本法人社長を務められました。

何だかよくわからないけどすごい人なんだな・・・という経歴ですが、たぶん一番わかりやすい紹介が日本にiPhoneを持ってきた人ですね。きっと。

僕も会社の携帯はiPhoneを使っていますが(個人携帯はAndroidです。両方使えた方が色々な幅が広がると思って分けています)、このiPhoneの日本での販売が始まった時の販売元がアップルコンピュータ日本法人。その社長を45歳にして就任したのが、山本さんです。

今の僕とほぼ同じ年の頃に、一部上場企業の取締役を務め、スティーブ・ジョブズから直接誘われて社長に就任するなんて、世界中の人々の生活を変えた人の一人と言えるかもしれません。

そんな大物がわざわざ山形まで来て講演してくれる。しかも無料!仕事は現在ピークの忙しさだったのですが、これほどのチャンスはなかなか無いということで、無理やりスケジュールを空けて参加しました。


2.主催したのは

主催したのは山形青年会議所。良くこんな人を連れてこれたなと思ったけれど、聞けば最近は全国各地の青年会議所が山本さんの講演会を開催しているということで、その流れに乗ったのかも。

ただ、せっかくの講演会なのに、聴衆が少なすぎ。しかも、ほとんどが見知った顔ばかり。簡単に言うと会議所の現役メンバーとシニアと呼ばれるOBばかり。僕もその一人なので大きなことは言えないけれど、もっと情報発信に本気で取り組んで、会場を一杯にしてほしい。300人ちょっとの会場なんだから。


3.知らないことを知らなかった

さて、講演会は本当に強烈でした。語り口は優しい山本さんですが、世界をリードしてきた人の持つ「本物」の言葉の数々。心に突き刺さりました。

講演会に行くときにメモを持っていかないので(前は持って行ったんだけど、書いたところで見返したことが無いので、持っていくのをやめました)、覚えていたことだけを備忘録として記します。

まずわかったのは、「自分が知らないことを知らなかった」ということです。何のこと?と言われそうですが・・・。

山本さんが会場に問いかけた質問の一部です。

「日本のGDPが今いくらか知っていますか?」
「日本のGDPが今世界何位か知っていますか?」
「日本からアメリカに留学している人が何人いるか知っていますか?」
「日本に毎年の利益を1兆円以上上げている企業が何社あるか知っていますか?」
「インドネシアの人口を知っていますか?」
「日本の人口が世界何位か知っていますか?」

恥ずかしながら、1つも答えられませんでした。

山本さんはおっしゃっていました。
「恥ずかしがらなくて大丈夫ですよ。僕が国内で講演したときに、答えられた人ほとんどいないですから。そういう国民が大半でも回っているというのが日本なんです。でも世界の人々はそうではないんです」

世界でトップを走る企業にいる人たちで、上記を知らない人はいないそうです。というより、こうしたことがわからないということは、世界がいまどうなっているかを知らないということ。そして、山本さんに問いかけられるまでは、そうした「自分が知らない」ということすら「知らなかった」ということです。

これは強烈な気づきでした。

これでもそこそこ世の中にアンテナを張り、言葉を使い、様々な発信をすることを仕事としてきたのに、それは「本物」の人の中に入れば、「まがい物」でしかなかったということです。その気づきを得られただけでも、講演会に参加してよかったと感じました。


4.ちなみに調べました。

恥ずかしかったので、上記の問いに関してすべて調べました。講演会の中でもきちんとお話されていたのですが、なんせメモ取らなかったので、数字が正確でないといけないので。

日本のGDPは、「世界の経済・統計 情報サイト」によりますと、4兆8730億USドル。1ドル109円とすると5311兆5700億円ということになります。

現在は中国に抜かれて世界第3位。数年前に中国に抜かれたというニュースを見ていたけれど、今調べてびっくりしました。中国のGDPは12兆140億USドル。

もう日本の3倍に達しようとしています。

なお、世界1位はアメリカ。1990年ごろは日本もアメリカに肉薄していましたが、今やアメリカのGDPは19兆4850億USドル。様々な問題が報じられる中ですが、順調に伸ばしていて、今では日本の4倍以上になっています。

続いて、アメリカに留学している人数について。

日本は今何位だと思いますか?なんと9位です。1万9090人。
ちなみに、日本より上位の国々を見ていきますと、

 8位 ブラジル     1万9370人
 7位 台湾       2万1127人
 6位 ベトナム     2万1403人
 5位 カナダ      2万6973人
 4位 韓国       6万1007人
 3位 サウジアラビア  6万1287人
 2位 インド     16万5918人 
 1位 中国      32万8547人
  ※ビジネスインサイダーさんの2017年の記事を参考。

同じアジアの台湾や韓国に大きく溝をあけられている上、トップの中国からは大差をつけられています。

中国の人口は日本の10倍いますが、それでもアメリカに留学している人は15倍以上いるわけで・・・。こうした数字を見るだけでも、日本がいかに内弁慶で、しかもアジアに対して上から目線なのにいつの間にか追い抜かれてしまっている現状が見て取れます。

次に営業利益が1兆円以上の企業について。

山本さんは長くトヨタ1社だけで、先日ようやくソフトバンクが1兆円に達し、2社になったとおっしゃっていましたが、Ulletのまとめを参考にしますと、当期純利益が1兆円を超えているのは、トヨタ2.4兆円。三菱UFJフィナンシャルグループ1兆円。本田技研1兆円。ソフトバンク1兆円と4社ランクインしていました。

僕個人としては、1年前まで身売りになるかもと盛んに報道されていた東芝の8040億円にびっくりです。株買っとけばよかった・・・。

最後にインドネシアの人口と合わせて、日本の人口が世界何位なのかについて。

外務省が発表している2017年の国別の人口ランキングによりますと、

1 中華人民共和国(中国) 13億8639万
2 インド         13億3918万
3 アメリカ合衆国(米国) 3億2571万
4 インドネシア      2億6399万
5 ブラジル        2億928万
6 パキスタン       1億9701万
7 ナイジェリア      1億9088万
8 バングラデシュ     1億6466万
9 ロシア         1億4449万
10 メキシコ        1億2916万
11 日本          1億2678万

インドネシアは世界4位。日本の2倍以上です。そして日本はついにメキシコにも抜かれて11位でした。インドネシアの人口が増えていることや、メキシコシティの人口増加率が非常に高いことは聞いていたのですが、実際に数字を見てみると驚きといくつかの気づきがありました。

僕が学校で勉強していたころは、インドの人口は9億人くらいだったはずだけど、もうすぐ中国を抜いて世界1位になりそうなこと。今年か来年のニュースで流れるでしょう。

上位10か国のうち、半分の5か国がアジアの国々であること。中国を除き人口増加が著しいので、やはり、アジアの商圏は今後も成長が期待できるのでしょう。

今回は、山本さんのお話の中でも、導入部分についてのポストになります。
本筋の話は長くなったので、また次回に。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2019年2月12日火曜日

PTA会長が語るPTA活動を10倍楽しくする方法1 

子育てをする上で避けては通れない道・・・PTA。
子どもが小学校に入学すると同時に加入し、活動が始まります。

役員ともなれば、行事の準備などで何度も学校に通って会議をすることもあります。

ネットでPTAと検索すると、多くの不合理な活動や事例が紹介され、そうしたPTA活動とどう闘ってきたか・・・という記事を多く見つけることができます。
また、PTAを廃止してはどうかという議論も巻き起こっています。

でも、本当にそうしたマイナスなことばかりでしょうか?
大変なこと、いやなことばかりで、PTA活動というものがここまで長く全国的に続いているものでしょうか?

当ブログでは、図らずも2019年度の小学校のPTA会長に選出されてしまった筆者が、せっかくやるのだから、その活動を10倍楽しくする方法をこれから見つけていこうというものです。

小学校や中学校の子どもを持つ親の一人として、学校との向き合い方、PTA活動の在り方を自らの体験を元に綴っていきます。

記念すべき1回目の今日は、そもそもPTAって何?です。


1.PTAって何?
2.いつから始まった?
3.どんな団体?
4.きょうの良かった。


1.PTAって何?

さて、子供のころからよく耳にしていて、たぶん日本国民で知らない人はいないんじゃないかというPTA。でも、それが何の略称なのか知っている人は少ないと思います。

正直、この前まで僕も知りませんでした。

二人の子供が通う小学校で、PTA会長に選出される流れができたところで調べました。Googleで「PTAとは」と検索すると、トップに出るのはウィキペディアの記事です。

あれ?全国組織なんだから、公式HPくらいあるよね?と思ったら2ページ目にありました。検索1ページ目を占めていたのは、全て、「PTAとは何か?」や「PTA意味ない」とかいう記事ばかり。

検索予測も「PTAいらない」「PTA廃止」「PTA問題」など、やはりネガティブな記事が多く読まれているようです。

せっかくなので出展をしっかりしたいと思い、日本PTA全国協議会の公式HPを訪れたのですが、PTAってそもそも何?いつごろどうやってできたの?という疑問の答えがわかりやすく書かれていなかったので、ウィキペディアを参考にしました。

ウィキペディアの記事によりますと、PTAとは「parent-teacher association」の頭文字をとってできたそうです。直訳すると保護者と先生で作る組織という意味になります。


2.いつから始まった?

そもそもの発祥は1897年!にアメリカ。二人の女性が自発的に作った活動に起源があるようです。これもウィキペディアの受け売りですが・・・。

日本で導入されたのは、第二次世界大戦後。いわゆる戦後にGHQから文部省にこういうのを作ったらどうか?という打診があり、「それ、いいですね」となって発足したということです。

まあ、現在の憲法と同じように、アメリカから「崇高な理念」を持った制度が導入されたということのようです。

こう書くとすわ「押しつけの制度だ」とかいう論調があったりしますが、元々日本にも同じような仕組みがあって、それぞれの地域で活動が行われていたようなので、そうした地域ごとの活動が統一されたと考えることもできるかもしれません。


3.どんな団体?

学校を単位とした任意団体です。それぞれの活動は学校単位で行われますが、併せて、市町村内の学校PTAが集まって作る連合会という組織があります。都道府県単位の連合会や日本PTA全国協議会という名前の組織もあります。

他の様々な団体と同様、学校―市町村―都道府県―エリア(東北地区とか関東地区とか)―全国というピラミッドが出来上がっているようです。

私はまだ市町村レベルの連合会にすら、年一の勉強会に参加しただけなので、こちらの活動がどのようなものかはわかりません。そちらはおいおい活動に参加するようになったらレポートします。

また、PTA組織は任意団体ですので、本来加入するかしないかは、個人の判断にゆだねられます。ただ、こうしたところがきちんと説明されないまま、強制加入とか、脱退した人への差別とかの事例があるから色々と問題が起きるんでしょうね。

新年度に入ったら、まずはこの点からしっかりと説明していこうかと思っています。


4.きょうの良かった。

このシリーズでは、毎回1つ、良かったことを見つけて書いていこうと思います。せっかく楽しくする方法を考えるんだから、良かったことの一つくらい見つかるはず。

記念すべき第一回目の良かったは、「学校が近くなる」です。

子どもが幼稚園や保育園に通っているときは、親が送り迎えをしたり、お迎えのバスに乗せたりします。そうした時に、必ず園の先生やスタッフとお話をすることになり、子供の園内での様子を知ることができます。

けれど、小学校に入ると子供たちは勝手に学校に行きます。うちの学校は登校班というのがあって、上級生を班長にして集団登校しますので、近所のお兄さん、お姉さん方が面倒を見てくれながら一緒に学校に通います。

そうするとどうなるか。

学校で子供たちが何をしているのか。先生方がどんな指導をしているのか。
そのすべてを子供の口から聞くことになります。

もちろん、連絡帳とかで担任の先生とのやり取りはありますよ。

でも、お父さん方、それ毎日読んでます?

少なくとも私は妻任せでほとんど読んでいませんでした。
なので私は、本当に子どもの言葉でしか学校が見えてきませんでした。

親同士の横のつながりができるまでは、子供がわからないと言ったことは全て「わからないまま」です。

連絡帳を読んでいないお父さん方、今、お子さんが何年何組か即答できますか?
学校に行って迷わず子供のいる教室にたどり着けますか?

授業参観に行くと、別の教室でしばらく見ていた後、「あれ、うちの子いない」ってことに気づいて、そそくさと隣の教室に移動して行く人を良く見ます。

PTAの役員になって、学校に行くようになるとこういうことがなくなります。
担任の先生はもちろんですが、ほかの学年の先生とも仲良くなれます。そうした先生から子供の様子を聞くと新鮮です。

きょうの良かったは「学校が近くなる」でした。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2019年2月11日月曜日

薪ストーブのメリットとデメリット9 薪棚について

薪ストーブ歴10年の筆者が、雪国山形の住宅街で薪ストーブを使って分かったメリットとデメリットをお伝えするシリーズの第9弾。


今回のお題は「薪棚」についてです。
こちらも、薪ストーブライフには絶対に必要です。市販されているもの、DIYで自作するもの、大工さんに作ってもらうものなど、様々な種類があります。限られたスペースにどれだけの薪を置いておくことができるかを考えておかないと、後々大変なことになります。

1.薪棚の種類
2.薪棚を作る予算
3.見栄えも大事です
4.どのくらいの薪を置くのか


1.薪棚の種類

薪棚には、いくつか種類がありますが、最も簡単に手に入れることができる方法が、市販の薪棚を購入するというやり方です。

薪ストーブを導入する際にお世話になる地元のストーブ業者さんでは、必ずと言っていいほど扱っていますし、ネットでも安く販売されています。

これは、非常にお気軽でいいですし、薪が入っていなければ簡単に持ち運べるので、家の周りの薪棚のレイアウトを変えることもできるので便利です。

一方で、結構壊れるという話を聞きます。基本的には凹のカタチをしていますから、左右の端を井桁のカタチに積まないと、上の部分がだんだんと開いてきてしまいます。最後には扇のように上部が伸びた状態になってしまいますので、注意が必要です。

そのため、頑丈に作ろうと思った際には、単管パイプで作る方法があります。

これも、数多くのブログで作り方が掲載されていますので、詳しくはそちらの記事を参考にしてみてください。通気性もよく、非常に頑丈に作ることができるので、薪の積み方を気にしなくても大丈夫な点がうれしいところ。

一方で、これは好みが分かれるのですが、結構武骨な仕上がりになります。これを良しとする人なら、絶対に単管パイプがいいですが、そうでないなら次に紹介する木の薪棚をおススメします。

木の薪棚は、上手に作ればそれだけで庭の景色になりますし、きれいに積み上げられた薪と共に、インスタ映え間違いなしです。こちらも、DIYの方法が数多くネットに出ています。


2.薪棚の値段

では、それぞれどのくらいの費用が必要なのでしょうか。

まず、市販の薪棚は、60束用で9000円くらい。1棚(幅180cm、高さ150cm)用で1万5000円ほどで売られています。
自宅の薪棚が1棚か2棚で十分という人は、市販のものを使われるといいでしょう。

一方で、6棚とか10棚分の薪を確保しておきたい・・・となった場合、10棚=9万円~15万円とかなり高額になります。また、高さがそれほど取れないので、スペースも必要になります。

次に、単管パイプの薪棚ですが、こちらは1棚分の大きさで作る人はいないと思います。幅180cm、高さ200cm、前後に二列積むサイズを作る場合、3万円前後で完成します。

このサイズだと2.5棚分の薪を置くことができる計算になりますので、逆に割安になるかもしれません。

次に、木で作った薪棚です。これは本当にピンキリで、最も手軽に2×4材で作ったケースですと、単管パイプと同じサイズで2万円しないくらいで完成します。

しかし、防腐塗料やペンキも合わせて購入して塗る(数年に一度は塗り直しが必要)ことを考えると、ほぼ同じくらいのコストになります。

ちなみに、上記のコストはすべて自分で作った場合のものです。大工さんなど業者さんにお願いすると、大体上記金額の2倍はかかります。


3.見栄えも大事です。

薪棚は、その名の通り薪を乾燥させながら保存しておくものですが、この薪棚にキレイに薪が積んであるのとないのとでは、見栄えが全然違ってきます。

乱雑に薪が置かれた家の場合は、せっかく薪ストーブが設置されたこだわりの家なのに、なんとなく汚い感じがしてしまいます。

一方で、きれいに薪を積み上げ、さらには薪棚アートなんかをしている家は、とってもおしゃれに見えます。

特に薪棚の色が家の外壁に合わせて塗装された場合など、それだけで家の景色が一段上がる感じがします。

せっかく作る薪棚ですから、おしゃれにかっこよく作りたいですし、積み上げる薪もきれいにそろえて置いておきたいですね。


4.どのくらいの薪を置くか

さて、この項目が薪ストーブライフでの悩ましい問題の一つです。

薪ストーブは当然、薪が無ければ役に立ちません。しかも、その薪は乾燥していなければ上手に燃えてくれません。

そのため、薪棚に薪を積み上げて乾燥と保管をするわけなのですが、家の敷地には限りがあります。そこで悩むのが、家にどのくらいの薪棚を準備するか・・・です。

だいたいの計算ですが、2棚の薪棚を設置するのに、1坪の土地が必要になります。

2棚の薪は幅180cm、前後の奥行きが90cm、高さ150cmあれば大丈夫なので、薪棚自体が占める面積は1畳分なのですが、薪棚の前を人が通って薪の積み下ろしをするので、スペースとしては1坪かかる計算になります。

そうすると、4棚の薪を置くのには2坪。10棚の薪を収容する薪棚は5坪の土地が必要になります。5坪と言えば、幅は10m近くなります。

これだけのスペースを余裕で取ることができる家でしたらいいのですが、なかなかそうはいかないと思います。そうすると、何棚分の薪棚を準備するか考えなければなりません。

筆者の家は1冬に10棚以上使うのですが、例えば10棚の薪を一冬で使うとして、2棚分しか薪棚がなかったとします。その場合、5回に渡って薪を購入しなければなりません。

自分で薪を割って積んでおこうにも、そのスペースが無い以上購入に頼るしかなく、そうすると非常に割高になってしまいます。

逆に5棚分の薪棚があれば、その5棚分を自分で作り、無くなったら5棚を追加で購入すればいいので、かなり薪の費用を抑えられます。

なお、この計算は、推奨されている「薪は2年乾かせ」ということを無視した考えです。2年乾かした極上の薪を使おうと考えたら、そういう薪を購入するか、20棚分の薪棚を準備するしかありません。かなりハードルが高いです。

この点が、薪ストーブの抱える大きなデメリットです。エアコンや石油ストーブの場合、ここまでスペースについて頭を悩ませる必要はありませんよね。

薪ストーブを導入するにあたって最も重要なことは、良質の薪を安定して確保し続けられるかです。良質の薪とは、このブログではきちんと乾燥された薪を指します。

きちんと乾燥するには、それ相応の「時間」が必要です。夏に割った薪なら、使うのは翌年の秋以降にしたいところです。

しかし、そのためには多くの薪を保管しておく薪棚が必須ですが、薪ストーブを特集した雑誌や、ストーブの施工業者でその点を指摘していることが少ないと感じています。

乾燥が不十分な薪を燃やすと、煙道火災の危険性が高まったり、近所の方から臭いにクレームが来たり・・・と、いいことがありません。

薪ストーブ導入を検討されている方は、ぜひ薪棚についてもしっかりと検討されることをお勧めします。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2019年2月10日日曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~㉗

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録㉗
~最終回~


大会の総括④大会運営について


初めて出場したロングのトライアスロン大会に出場した記録を綴ったシリーズ。27回目にしてようやく最終回です。

たった1日のレースをどんだけ引っ張ってんだよと突っ込みが入りそうだけど、それだけ多くの気づきと学びがあったので、もし出場を迷っている人がいたら参加してほしい。

迷っている時点ですでに出場できるだけの実力があると思う。5kmも走れない人は最初から選択肢にトライアスロンは入ってこないし、迷いがあるということは「できるかどうかわからない」くらいは実力があるからだろう。

そういう状況であるならば、迷ったままの状態では何の学びも得られない。出場して、それがたとえ失敗だったとしても、筆者のように27回シリーズでブログの記事を書き続けられるくらい、得られるものは多かったのだから、迷う時間がもったいない。


さて、話を本題に戻すと、大会の総括の最後は大会運営についてです。


これに関しては、ただ一言「感謝!」しかありません。

約900人が出場した大会を運営するにあたり、4000人のボランティアが参加してくれたとのこと。選手1人につき4人がお世話をしてくれた計算になる。本当にたくさんの方々が、声をかけてくださり、気にかけてくださっていた。

スイムでは、たくさんのライフセーバーの方々が選手の安全を守ってくださっていた。

バイクでは、交差点のたびにボランティアの方が誘導してくれた。140kmのコースを一度も道を間違わずに走り抜けられたのは、彼ら、彼女らがいてくれたから。

さらに、エイドステーションでは、各ステーションで20人を超える人が、次々と押し寄せる選手に水や果物を配り、ボトルの補給を手伝ってくれた。さらには冷水を頭や体にかけてくれたほか、氷が欲しいと言えばすぐに出してくれた。

他にも、空になったボトルを回収し、それを洗浄・保管して来年の大会に向けた準備をするなど、きっと選手の見えないところでもたくさんの仕事があったことだろう。

ランでは、具合の悪くなった筆者のために、駆けずり回って氷を探してきてくれた。さらに様々な声掛け、アドバイスを頂き、そのおかげで再び走りだすことができた。


あの暑さの中、早朝から夜まで関わってくださったボランティアの方々、本当にありがとうございました。


そして、それだけの大所帯というか大規模運営組織を機能的に回していた運営本部の皆様。4000人以上の人間を動かす大変さ、すごさは想像がつかない。
また、それだけの人をたった1日集まったその日に動かすノウハウは、ほかの色々な仕事やプロジェクトを進める際にも応用が利くと思う。

さらに、大会の運営には行政からもお金が下りていたと想像する。

大会の参加費が3万9000円。900人が支払ったとして、約3600万円の予算では、きっと全然足りないと思う。

だって、ボランティアの皆さん、全員お揃いのTシャツ着てたよ。1着1000円だとしても、4000人で400万円!

このほか、一人ひとりのお弁当や飲み物だけでも1人1000円以上はかかっただろうし、4000人を輸送するバスや車、さらに、棄権した選手の回収や救急体制の手配など、とても選手の参加費だけでは大会は回っていないと思う。

これだけの規模で、しかもこれだけの長い間、出場した選手の満足度の高い大会を運営してこられた実行委員会の組織づくり、代替わりしても受け継がれるノウハウは、有形無形の価値を地域にもたらしていると思う。

ぜひ、これからも大会を運営し続けてほしい。


そして、最後に。

次は「絶対に完走する!必ずリベンジに行く!」

ことを宣言して、このシリーズを締めたいと思う。



ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。

2019年2月7日木曜日

皆生大会惨敗の記録~初心者がロングの大会で失敗しないために~㉖

初めて出場したロングのレース「全日本トライアスロン皆生大会」の失敗をたどる記録㉖


皆生大会の総括③ラン


残念ながら、ランは全体の4分の1くらいしか走っていないので、きちんと完走した方みたいなことは書くことはできない。

けれど、いくつか重要な気づきと学びがあったので、ここで共有しておきたい。


まず、鳥取県の位置。日本を東日本、西日本と分けると、西日本にある。山形からは約1000km。経度としは、県庁所在地の山形市は東経140.324557度。米子市が133.329214。

おお、調べてみると7度も違うんだ。

・・・何をいきなり?と思われるかもしれないが、これ、かなり重要な違いです。

これだけ経度が違うと、日の出と日の入りの時間が違ってくる。

この日の日の出は、米子市が午前5時03分なのに対し、山形市が午前4時27分。
日の入りはは、米子市が午後7時22分なのに対し、山形市は午後7時02分。

ネットで調べた数字だと30分だけだったけど、体感としてはもうちょっとずれていたような感じがあるなぁ。

何が言いたいかというと、米子市と山形では約30分日中の時間がずれているということ。日中の時間がずれるということは、日中の最も暑い時間帯も違っているということです。

ランで具合の悪くなっていた午後4時ごろというのは、山形だとだんだん夕方に近くなってきて、気温が下がってきている時間。でも、鳥取はまだまだ気温が下がらない時間帯になる。

実際、気象庁のデータを調べてみても、この日の米子市は、午後4時10分に気温が31.7度だったのに対し、10分後の午後4時20分には32.3度と再び上がっている。30度を下回ったのは、午後5時50分になってから。

このため、気温が下がってくることを前提に、少々厚着になってもいいか・・・とランへのトランジットで準備していたことは、間違いだったということ。もう少し暑さが続くことを前提にしなければいけなかった。

西日本に住んでいる方なら気にしなくてもいい話だけど、東日本に住んでいるひとは結構体内時計が狂うので影響が出ると思う。もちろん、旅行などで訪れるだけなら気にならない差でしかないけれど、体力の限界に挑んでいるロングのレースでは、表に現れないこの「時差」を知っているのと知らないでいるのとでは、準備に差ができてくる。

この時差、長崎の五島列島、宮古島とより西の方で行われる大会は、より顕著に出てくる。大会の開催時期を考えると、皆生ほど暑さの影響はないかもしれないけど、体内時計の狂いがパフォーマンスに影響を与えるかもしれないので、知っておいた方がいいと思う。

実際、走り出してすぐに具合が悪くなってしまったので、これは今後絶対に忘れないでいられる気づきと学びになった。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。



2019年2月6日水曜日

薪ストーブのメリットとデメリット8 焚きつけ

薪ストーブ歴10年の筆者が、雪国山形の住宅街で薪ストーブを使って分かったメリットとデメリットをお伝えするシリーズの第8弾。


今回のお題は「焚きつけ」についてです。
薪ストーブライフには絶対に必要なのに、ネットでもストーブ業者さんからもほとんど見聞きすることのない「焚きつけ」を深掘りします。


1.焚きつけって何?
2.どこで売ってるの?
3.どうやって調達するの?
4.焚きつけの賢い集め方


1.焚きつけって何?

そもそも、焚きつけって何でしょう?
なんとなく、火を大きくするのに使うもの・・・というようなイメージが湧くと思いますが、明確にイメージできる人は少ないと思います。

焚きつけとは、「薪ストーブで火を起こすときに最初に燃やす小枝や木端」のことです。

太い薪はいきなりは燃えてくれません。新聞紙や着火剤→太薪の直行便はありません。
必ず、着火剤→焚きつけ→細薪→太薪の順に燃えていきます。

そのため、薪ストーブを使う朝一番には必ず使うものですし、これが無いと火を起こすことはとても大変になります。


2.どこで売っているの?

そんな大切な焚きつけ、どこで売っているの?という疑問が湧くと思います。
薪は薪屋さんや薪ストーブ業者ならば売ってくれますが、「焚きつけ下さい」とお店に行って、「はいよっ」て出してくれるところは少ないです。

ネットは?っていうことで調べました。
ネット通販では焚きつけとして使える護摩木や、もみ殻などが売られていました。さすが現代社会!

ただ、いいお値段しました。人が抱えられるくらいの段ボール1箱が3000円~4000円くらい。一回火を起こすのに、一掴みくらいは使うので、たぶん1箱で2週間~3週間くらいの量になります。

筆者の住んでいる山形の場合、10月下旬から4月下旬までの半年くらいは薪ストーブに火を入れるので、1箱で3週間もったとしても26÷3で大体9箱は使う計算です。

3000円×9で2万7000円!いや~。結構しますね~~。

しかも、ネットで販売されている焚きつけは結構太いので、新聞紙からでは難しく、着火剤も買わないといけないかもしれません。

薪代がかかるのはわかっていたけれど、さらに焚きつけとか着火剤とか地味~に費用がかさむ。

これが薪ストーブライフの真実であり、デメリットの一つです。石油ストーブで灯油のほかにオイルが必要だ・・・なんてありませんし、エアコンなら燃料を調達するどころか、スイッチ一つでついちゃいますからね。

こういうことをきちんと説明せず、薪ストーブのいいところばかりを説明するサイトやブログが多いのではないでしょうか。


3.どうやって調達するの?

では、続いてどうやって焚きつけを調達するかです。

前述のように、お金を出せばネットで買えます。でも、できることならなるべくお金を賭けずに集めたいですよね。

自宅の庭に木がある場合に一番簡単なのは、造園業者さんに剪定してもらった時に出る枝を集めておくことです。これだとお金がかかりません。

いやいや、家に木植えるほどの広さがあったら苦労しないよ・・・という人は、友人知人にそういう家持っている人いませんでしょうか?そういう家からもらうのも一つの手です。

ただ、この場合は1回ならいいでしょうが、2回、3回と続くと、なかなか頼みづらくもなるでしょうし、迷惑がられるかもしれませんよね。

また、公園や河川敷に落ちている小枝を拾ってくるという方法もありますが、厳密には、落ちている小枝もそこを管理している市町村の持ち物なので、勝手に持って帰ってはいけません。

ここまでお読みいただいた方、気づきました?

実は焚きつけを集めるのって難しいんです。


4.焚きつけの賢い集め方

そこで、筆者の提案する賢い焚きつけの集め方です。

もし、あなたが都会に住んでいないならば、車で移動できる範囲に果樹園や果樹農家さんがいると思います。こうした果樹農家さんは、毎年冬になると枝の剪定を行います。

この時は枝を切り落とすだけで、雪が解けた春先になって初めて、地面に落ちた枝を処理します。

処理とは、具体的には産廃業者に持って行くか、畑の一角に集めての野焼き(厳密にはダメですが)です。

中には、自宅の薪ストーブ用に焚きつけを作ることもあると思いますが、ほとんどは処分の対象になります。

このため、そうした果樹農家さんに申し出て、春先の剪定枝を片付けているときに、譲り受けるという手があります。ついでに片付けを手伝えば、農家さんも喜んでくれると思いますし、自分としても申し訳ない気持ちを持たずにもらうことができます。

うまく仲良しになれれば、旬の野菜などをもらえる関係になるかもしれません。


いや、でもうちは都会だから。周りに果樹農家さんなんていないし、そもそも車持っていないから、譲り受けたところで運べないし・・・という方。

そういう方に提案したいのが、薪から焚きつけを作る方法です。

用意するのは、「のこぎり」と「なた」です。安いものならどちらもホームセンターで2000円~3000円で売っています(高いものは本当に高いですが)。

買ってある薪(長さ3センチと想定)の真ん中をのこぎりで切ると、長さ15センチの薪が2つできますよね。これをなたを使って縦に割っていくんです。

最初は怖いかもしれませんが、慣れてくれば簡単です。私は薪割りの時に出た端材をなたで割って焚きつけを作りますが、半日で半年分を作れます。

これなら、自宅の玄関先とかでもできますし、誰にも迷惑をかけません。何より、人にお願いする気苦労もなくて済みます。

一度トライしてみてはいかがでしょうか?


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。