2019年2月6日水曜日

薪ストーブのメリットとデメリット8 焚きつけ

薪ストーブ歴10年の筆者が、雪国山形の住宅街で薪ストーブを使って分かったメリットとデメリットをお伝えするシリーズの第8弾。


今回のお題は「焚きつけ」についてです。
薪ストーブライフには絶対に必要なのに、ネットでもストーブ業者さんからもほとんど見聞きすることのない「焚きつけ」を深掘りします。


1.焚きつけって何?
2.どこで売ってるの?
3.どうやって調達するの?
4.焚きつけの賢い集め方


1.焚きつけって何?

そもそも、焚きつけって何でしょう?
なんとなく、火を大きくするのに使うもの・・・というようなイメージが湧くと思いますが、明確にイメージできる人は少ないと思います。

焚きつけとは、「薪ストーブで火を起こすときに最初に燃やす小枝や木端」のことです。

太い薪はいきなりは燃えてくれません。新聞紙や着火剤→太薪の直行便はありません。
必ず、着火剤→焚きつけ→細薪→太薪の順に燃えていきます。

そのため、薪ストーブを使う朝一番には必ず使うものですし、これが無いと火を起こすことはとても大変になります。


2.どこで売っているの?

そんな大切な焚きつけ、どこで売っているの?という疑問が湧くと思います。
薪は薪屋さんや薪ストーブ業者ならば売ってくれますが、「焚きつけ下さい」とお店に行って、「はいよっ」て出してくれるところは少ないです。

ネットは?っていうことで調べました。
ネット通販では焚きつけとして使える護摩木や、もみ殻などが売られていました。さすが現代社会!

ただ、いいお値段しました。人が抱えられるくらいの段ボール1箱が3000円~4000円くらい。一回火を起こすのに、一掴みくらいは使うので、たぶん1箱で2週間~3週間くらいの量になります。

筆者の住んでいる山形の場合、10月下旬から4月下旬までの半年くらいは薪ストーブに火を入れるので、1箱で3週間もったとしても26÷3で大体9箱は使う計算です。

3000円×9で2万7000円!いや~。結構しますね~~。

しかも、ネットで販売されている焚きつけは結構太いので、新聞紙からでは難しく、着火剤も買わないといけないかもしれません。

薪代がかかるのはわかっていたけれど、さらに焚きつけとか着火剤とか地味~に費用がかさむ。

これが薪ストーブライフの真実であり、デメリットの一つです。石油ストーブで灯油のほかにオイルが必要だ・・・なんてありませんし、エアコンなら燃料を調達するどころか、スイッチ一つでついちゃいますからね。

こういうことをきちんと説明せず、薪ストーブのいいところばかりを説明するサイトやブログが多いのではないでしょうか。


3.どうやって調達するの?

では、続いてどうやって焚きつけを調達するかです。

前述のように、お金を出せばネットで買えます。でも、できることならなるべくお金を賭けずに集めたいですよね。

自宅の庭に木がある場合に一番簡単なのは、造園業者さんに剪定してもらった時に出る枝を集めておくことです。これだとお金がかかりません。

いやいや、家に木植えるほどの広さがあったら苦労しないよ・・・という人は、友人知人にそういう家持っている人いませんでしょうか?そういう家からもらうのも一つの手です。

ただ、この場合は1回ならいいでしょうが、2回、3回と続くと、なかなか頼みづらくもなるでしょうし、迷惑がられるかもしれませんよね。

また、公園や河川敷に落ちている小枝を拾ってくるという方法もありますが、厳密には、落ちている小枝もそこを管理している市町村の持ち物なので、勝手に持って帰ってはいけません。

ここまでお読みいただいた方、気づきました?

実は焚きつけを集めるのって難しいんです。


4.焚きつけの賢い集め方

そこで、筆者の提案する賢い焚きつけの集め方です。

もし、あなたが都会に住んでいないならば、車で移動できる範囲に果樹園や果樹農家さんがいると思います。こうした果樹農家さんは、毎年冬になると枝の剪定を行います。

この時は枝を切り落とすだけで、雪が解けた春先になって初めて、地面に落ちた枝を処理します。

処理とは、具体的には産廃業者に持って行くか、畑の一角に集めての野焼き(厳密にはダメですが)です。

中には、自宅の薪ストーブ用に焚きつけを作ることもあると思いますが、ほとんどは処分の対象になります。

このため、そうした果樹農家さんに申し出て、春先の剪定枝を片付けているときに、譲り受けるという手があります。ついでに片付けを手伝えば、農家さんも喜んでくれると思いますし、自分としても申し訳ない気持ちを持たずにもらうことができます。

うまく仲良しになれれば、旬の野菜などをもらえる関係になるかもしれません。


いや、でもうちは都会だから。周りに果樹農家さんなんていないし、そもそも車持っていないから、譲り受けたところで運べないし・・・という方。

そういう方に提案したいのが、薪から焚きつけを作る方法です。

用意するのは、「のこぎり」と「なた」です。安いものならどちらもホームセンターで2000円~3000円で売っています(高いものは本当に高いですが)。

買ってある薪(長さ3センチと想定)の真ん中をのこぎりで切ると、長さ15センチの薪が2つできますよね。これをなたを使って縦に割っていくんです。

最初は怖いかもしれませんが、慣れてくれば簡単です。私は薪割りの時に出た端材をなたで割って焚きつけを作りますが、半日で半年分を作れます。

これなら、自宅の玄関先とかでもできますし、誰にも迷惑をかけません。何より、人にお願いする気苦労もなくて済みます。

一度トライしてみてはいかがでしょうか?


ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

人生、曇り時々晴れがいい。




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