薪ストーブ歴10年の筆者が、雪国山形の住宅街で薪ストーブを使って分かったメリットとデメリットをお伝えするシリーズの第11弾。
今回の話題は斧についてです。
1.斧とは
2.選び方
3.気を付けて!
4.楽しく薪割りをするために
1.斧とは
斧は非常に歴史のある道具です。誕生したのは石器時代と言われています。確かに歴史の教科書にも打製石器の斧の写真やイラストが掲載されていましたよね。
武器としても使われていましたが、元々は斧は木を切り倒したり、枝をはらったりするのに使われていました。のこぎりが発明されるまでは、斧で木を切り倒していたそうです。
物語では、良く木こりが筋骨隆々で描かれていますが、大きな木を斧一本で切り倒すとなると、そういう体になりますよね。ちなみに、のこぎりはチェーンソーの発明により、その役目を終えています。
2.選び方
ところで、今回話題にするのは、もちろん薪割りに使う斧についてです。こちらは、メーカーさんにより、様々な種類の斧が販売されています。
僕が持っている斧は2本ですが、そのほかにも何本もの斧を試してきました。今回はそうした経験を踏まえて、斧の選び方をご説明します。
薪割りは、斧を薪にたたきつけて、その衝撃で割るわけですが、その衝撃力は、斧の重さ×斧を振るうスピードの二乗で計算されます。いわゆる運動エネルギーの計算式ですね。
K=1/2×質量×速度の二乗ですね。
簡単に言うと、重たい斧をすんごい速さで振り回すと、大きな力が生まれるので、薪を割りやすくなります・・・ということです。
なので、斧の重さが重くなればなるほど薪割りには有利になるので、マジックアックスのような、斧頭が4kgくらいあります。
これ、確かによく割れます。でも、こんなの振り回せる人そんなにいないですよ。まずもって女性でこれを使える人はほとんどいないですし、下手すると大けがしちゃいます。
男性でもかなりの力持ちでなければ、斧の重さを使って割るのが精いっぱいです。ま、もともとそういう斧なんですけどね。
でも、よく考えてください。質量×速度の二乗です。つまり、斧を振り回す速さがの方が、斧の重さよりも重要ということです。
そこで私が使っていておススメの斧が、グレンスフォッシュの「薪割り槌」です。斧の重さは2400g。僕が使って振るうにはちょうどいい重さです。反対側はハンマーになっているので、楔を使って薪割りをすることにも使えます。
これだとちょっと重い・・・という方には、ロング大型薪割りがおススメです。重さは1800g。
選び方で大事なのは、自由自在に振るうことができるかです。ネットでも販売されていますが、一度ショップで実物を見てから購入された方がいいです。
3.気をつけて!
なぜ自由自在に振るうことができることが大切か。
それは、注意して振るわないと斧頭が脛に当たってしまうからです。斧頭は、肩~腕~斧と続く円運動で動きます。そうするとどうなるか。
斧頭は脛に向ってきてしまいます。当たったら大けがです。きっと一生薪割りをやらなくなるでしょう。
そのため、斧をふるうときは、途中から下の地面に向けた直線運動に切り替えなければなりません。この切り替えを一連の動きの中で行わなければならないので、自由に振り回せる重さの斧を使う必要があります。
筋力のある人でしたら、重たい斧を使うことができますが、筋力が無い人は軽めの小さな斧を使うことをお勧めします。当たり前の話になってしまいますが・・・。
4.楽しく薪割りをするために
薪割りは重労働ですが、その分、薪棚に薪が積み上げられていくと幸せな気持ちになります。ぜひ、薪割りの楽しさを味わってみてください。
その薪割りを楽しくする方法、それは、最も手軽に上手に薪が割れることです。そのため、斧選びは慎重に行いましょう。多くの専門書やネットの記事が、おススメの斧を紹介しています。当記事も紹介しています。
しかし、僕にとってのベストな斧が、あなたにとってのベストとは限りません。あなたにとってのベストな斧を選ぶ基準が、自由に振り回せる重さ、長さの斧を選ぶことです。最終的にベストな形の斧が見つかればうれしいです。
それと、最後にもう一つ。斧の刃は包丁と違ってそれほど頻繁に研ぐことはありません。しかし、刃の切れ味は薪割りの精度に大きく関係します。ぜひ、定期的に刃を研ぐことをおススメします。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます!
人生、曇り時々晴れがいい。
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