薪ストーブのメリットとデメリットについて語るシリーズ②
雪深い山形で薪ストーブを使い始め、11シーズン目に突入したcloudです。
前回は薪ストーブの暖かさについて、暖かいことを忘れる暖かさと表現しました。
ただし、その暖かさを享受できるのは、一日最低10時間はストーブを焚いている場合と書きました。
今回の記事では、では、日中仕事に出ていて家にいない家庭で、果たして薪ストーブにメリットがあるかどうかについて、僕なりの考えを述べていきたいと思います。
最初に、一日どのくらいの時間、薪ストーブを使っているか。それをシミュレーションしたいと思います。
薪ストーブを入れたいから家をリフォームするとか、新築を考える小中高、学生はいないと思いますので、まずは、大人の方を対象にします。
一人暮らしの方もいると思いますが、夫婦と子どもなどご家族で使用するケースが多いと思いますので(一人暮らしの生活パターンはこちらに含まれると想定)、最も家に人がいない夫婦共働きのケースを想定します。
なお、専業主婦(主夫)の方が家にいる場合は、日中在宅しているので、前回述べた薪ストーブの暖かさは100%享受できます。今回は、朝と夜しか家に人がいない家庭をモデルケースとします。
前置きが長くなりました。
家で薪ストーブを使う時間がどのくらいあるかは、どのくらい自宅の中で活動しているか、その総時間数によって変動します。
これは想定でしかないのですが、夫婦どちらかが朝起きて、子どもがいれば子どもを学校に送りだし、いなければ夫婦二人が出社するまで、1時間~2時間が平均だと思います。
次に、夜帰宅して寝るまで、家の中で活動する時間は、おおよそ5時間~6時間はあるのではないでしょうか。夕方5時に帰宅し、夕食~入浴~団らん~就寝が夜11時として6時間。少し遅く、7時くらいに帰宅して11時就寝とすると4時間。
上記のケースですと、①最少が朝1時間、夜4時間の計5時間。
②最長が朝2時間の夜6時間で計8時間。
私のこれまでの10年を超える経験から言えば、①のケースですと薪ストーブだけで過ごすのは厳しいです。エアコン暖房や、石油ストーブとの併用をお勧めします。
一方、②のケースでは、多くの場合、薪ストーブ1台だけで冬を過ごすことは十分可能だと思います。
では、なぜ②の場合は薪ストーブ1台で暖かいのか―。それを検証します。
朝起きて、薪ストーブユーザーは最初にストーブに火を入れます。準備に約5分かかります。この5分を捻出できない方は、最初から薪ストーブはあきらめてください。エアコンならスイッチを押す1秒で暖かい風が出てきますから。薪ストーブは不便です。でもその不便さこそが魅力なのです。
火が付いたら朝食の準備など、朝の活動が始まるわけですが、大体最初の30分~1時間以内に追加の薪をくべます。そして、火をつけてから2時間後、家を出るときにもう2本くらい薪を追加して家を出ます。この薪が燃え尽きるまで、約2時間かかります。
そうすると、朝の時点で4時間薪ストーブを使っていた計算になります。
夕方、5時に帰宅すると、家の中はほんのり暖かいはずです。過去17年以内に建てられた家なら、真冬の山形でも室温が12度を下回ることは、ほぼないはずです。
その状況で夕方薪ストーブに再度点火します。これは夜寝るまで使うわけですが、6時間も使っていれば、当初12度だった室温は22度以上になっていると思います(我が家は時々26度以上になっています)。そして、寝る前に最後に薪をくべて寝れば、燃え尽きるまでに夜は8時間薪ストーブを使っている計算になります。朝と合わせれば12時間です。
こうした使い方をしていれば、朝起きたときの外気温がたとえ氷点下5度を下回っていたとしても、室温は12度以上をキープしていると思いますし(控えめに書いているだけで我が家では朝の室温が15度を下回ることは年に1、2回しかありません)、そうすると夜帰宅した時も暖かい状況からスタートできます。
特に冬の間、日中暖かい日差しが降り注ぐ関東や東北でも太平洋側なら、夕方までほとんど室温が下がらないと思います。
ここまで書いてきましたが、薪ストーブではなく、エアコン暖房や石油ストーブを使ってきた方ですと、朝家を出るときにたとえ20度以上あっても、夕方には10度以下に室温が下がってるよー。と言いたい方もたくさんいらっしゃると思います。
私も、アパート暮しだった独身時代、夜家に帰ってファンヒーターのスイッチを押すと室温が5度とか6度になっていることがザラでした。冷蔵庫の中の方が暖かいんじゃないかと思ったことも何度もあります。
なので、次回はこのあたり、何で薪ストーブを使っている家の室温は下がらないのか。
その点について書いていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございます!
人生、曇り時々晴れがいい。
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