2019年1月28日月曜日

薪ストーブのメリットとデメリット6 薪の値段は高い?

薪ストーブ歴10年の筆者が、雪国山形の住宅街で薪ストーブを使って分かったメリットとデメリットをお伝えするシリーズの第6弾。

今回のお題は、薪の値段は高いのか?安いのか?です。

目次
1.薪の値段を語る前に
2.薪の単位
3.薪の使用量
4.薪は高いのか安いのか?


1.薪の値段を語る前に

値段が高いか安いか。
これは、薪に限らずどんなものでもそうですが、その感じ方は「人による」としか言いようがありません。

年収1億円の人は安いと感じるかもしれませんし、年収500万の人は高いと感じるかもしれません。年収に関係なく、薪ストーブに価値を見出している人にとっては安いかもしれませんし、年収が10億円あったとしても薪ストーブに興味がない人にとって見れば、高いかもしれません。

なので、ここで言えることは事実のみです。それを高いと感じるか、安いと感じるかは皆さん次第です。


2.薪の単位

さて、薪の値段を言う前に、まず、薪はどのような単位で販売されているかをご説明します。通常、薪の販売で良く使われる単位は「棚」と「束」です。

このほかに、薪10kgとか20kgとか、重さで販売されているところもありますが、こちらはイメージが付きやすいと思いますので、棚と束について説明します。

このうち、束は70cmの針金で縛った薪の量です。針金で作った円の直径は22cmになります。山形をはじめ、秋に芋煮会をする東北地方では、ホームセンターやスーパーで販売している薪の量がちょうど一束くらいです。

薪の長さや業者さんにもよりますが、大体1束で500円前後で販売されています。

一方、棚は各地で量が違うことがあります。一般的なのは幅1.8m、高さ1.5mの空間に並べた薪の量です。薪の長さは色々ですが、30cmから45cmのものが主流です。

こちらは、筆者が薪ストーブを使い始めた10年前は、30cmの薪で1棚1万5000円でした。税別の所もあれば、税込のところもありました。

しかし、年々薪の価格は高騰していまして、現在では、1万8000円~2万円が相場になっています。


3.薪の使用量

価格がわかったといっても、「じゃあ、冬の間どのくらい使うの?」となりますよね。

薪の使用量については、どのくらいの時間使うかや、使用する期間、使っている薪ストーブの大きさ、家の断熱性能、家の大きさによって大きく異なるので、一概には言えません。

ただ、これから薪ストーブを導入しようと考えている方向けに、筆者の自宅の使用量をご説明します。ここを基準にご自身の自宅や生活スタイルから使用量をシミュレーションしてみてください。

筆者の自宅は、10年以上前に新築で建てまして、生活空間の建坪は40坪です。家の断熱性能は、2008年の竣工で断熱材はグラスウール16k。Q値はきちんと計算できていませんが、大体1.9くらいです。

このうち、ほぼ物置と化している筆者の書斎を除く家中を一台の薪ストーブで暖めています。34坪、68畳分の広さです。さらに、リビングダイニングは勾配天井になっていて、最も高いところは4.6mあります。かなりの大空間です。

このため、真冬日になる日も多い1月下旬から2月にかけては、薪ストーブは常に全力で働いています。

また、使用時間も朝6時に着火、最後に給薪するのは夜の11時~12時ごろです。昔は寝る直前にも朝暖かいようにと薪を入れてから寝ていたのですが、さすがに使用量が半端ないので最近は自粛しています。

使用する期間は、10月中旬から4月下旬まで。約6か月間です。

室温はストーブの置いてあるリビングで大体24度。リビングから最も遠い寝室で18度くらいです。これが、朝起きたときにはリビングで16度~18度、寝室で10度から12度くらいになっています。

こうした条件で朝から晩まで薪ストーブを使用していて、最初の頃は1シーズンに15棚くらい使っていました。それがだんだん薪の効率的な燃やし方や、一度暖めた部屋の温度を保つ方法などを学んできて、現在は12棚くらいです。

なお、我が家で使用している薪は35cmです。

今年から、妻が日中働きに出るようになったので(午前中のみのパート)、午前中燃やさなかった場合の量については、今シーズン終わってからご報告します。



4.薪は高いのか安いのか?

1シーズンに使用している薪の価格は、例えば12棚で現在の相場の平均1万9000円で計算すると、22万8000円です。
6か月間使うので、月の平均を出すと月3万8000円になります。

とはいえ、筆者は薪のほとんどを自分で作っているので、ほとんど出費はありません。


この価格、高いでしょうか?安いでしょうか?
たぶん、1日18時間エアコンで全館暖房した場合、電気代はもっとかかかもしれません。また、石油ストーブを使用して家中を同じ条件で暖めた場合、灯油の使用量は1シーズン2000Lくらいでしょうか。今の灯油の価格なら薪の方が高いかもしれません。

また、筆者は薪ストーブだけを使用していますが、薪ストーブと石油ストーブの併用、エアコンとの併用で薪の使用量を減らすことは十分に可能です。

平均的なサラリーマンである筆者の給料では、1シーズンに使う薪をすべて買ったとすると、薪は高いです。自分で作っているから何とかやれていますが・・・。ただ、他の暖房と比べて「割高ではない」と感じています。

皆さんはどう感じるでしょうか。


ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

人生、曇り時々晴れがいい。

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